書誌情報
著者・訳者:ウェンディ・スー・スワンソン著,五十嵐 隆 総監訳,吉田穂波 監訳
版型・ページ数:四六判・並製・504ページ
発行年:2017年04月11日
内容
穏やかで自信のある親になるために――忙しいママたちへのアドバイス。
小児科医で二児の母でもある著者が伝授!
子育て中の人、これから親になる人にも役立つ94のヒント。
発熱や感染症など子どもがかかりやすい病気や日焼け対策、予防接種、事故や怪我の予防など、医師としての知見が生かされた内容が載っているのはもちろん、そのほかにも育児法に関することや子育てと自分の人生とのバランスのとり方までと、扱われているトピックは多種多様。
「予防接種は本当に安全?」「良い母親とは?」「正しい育児法は?」
「母親になるとはどういう意味?」「自分にとっての公私のバランスって?」――
子育てをしている人なら誰でも、こうした悩みや迷いを多少なりとも感じたことがあるはず。
もちろん、著者もその一人です。
それらに対する彼女の考え方や意見が書かれたこの本は、子どもも自分も幸せであるためにはどうすればいいのかを見つめ直すきっかけとなることでしょう。
●監訳者である吉田穂波(よしだ・ほなみ)さんのインタビュー動画が公開されています。ぜひご覧ください。
目次
第1部 日常の中での予防策
1 頭の「柔らかい部分」の科学
2 赤ちゃんにスプーン1杯の乳酸菌をあげましょう
3 ちょうどいいさじ加減とは
4 コリック、泣きやまないこと、パープル・クライング期
5 成長曲線の読み方
6 100キロカロリー
7 日焼け止めや衣服で日光を十分に防ぐこと
8 日光から赤ちゃんを守る方法は?
9 もし自分の子どもだったら、寝室にはテレビを置かない
10 テレビは子どもの脳にどのような影響を与えるのか
11 テレビで子どもに見せたい番組、見せたくない番組
12 なぜ寝る前にテレビを見ない方が良いのか
13 「あなたの家に銃はありますか?」と尋ねることができますか?
14 暴力的なビデオゲームについて
15 銃乱射事件後の月曜日に登校させる親の不安
16 何もしない方が良い:はやり目、発熱、耳の感染症、乳歯の生え始め、CT検査
17 子どもは思ったより静かに速く溺れます
18 なぜ私がバウンスハウスを嫌うのか
19 「胃腸炎」についての7つの真実
20 子どもが初めて自転車に乗るとき
21 保護な親? そうかもしれない
22 乳児突然死症候群(SIDS)のリスクを理解する
23 なぜ乳児用のスリープ・ポジショナーが嫌いか
24 2歳までは後ろ向きのチャイルドシートを
25 睡眠を優先していますか?
26 もし自分の子どもを乗せていたら:運転中に携帯メールは送らない
27 医者はどのように自閉症スペクトラム障害を見つけるか
28 自閉症スペクトラム障害を心配しなくても良い場合
29 虫歯を防ぐ5つの方法
30 子どもを車の中に残さない――衝撃的な記事から学ぶこと
31 3日間生き延びるための災害キットを作りましょう
32 シラミの感染対策
第2部 社会的・情緒的サポート
33 1日で一番良かったことをふり返る
34 子どもの不安に向き合う:深呼吸して色のついた息を吐く
35 ゲイの両親と子どもたち
36 愛:ひとつとして同じではなく比べられないもの
37 マインドフルな子育て
38 心のつぶやき:自分を責めないで
39 新しいルール:天井のないところに行こう
40 負けることを学ぶ?
41 すぐに休暇の計画を立てましょう
42 ポニーが勝てない理由
43 お昼寝について
44 かんしゃく――怒りのわなを乗り切るには
45 分離不安の克服
46 彼が決して読まないことを願って
47 土曜日の箱
48 遊び
49 サッカーママ
50 子どもたちに思いやりの心を持たせる
51 保育園に子どもを送るときの切なさ
52 完食のかけ声はもうやめよう
53 デジタル休暇とデジタル安息日
54 グーグル博士
第3部 予防接種
55 新生児を繭にくるんで守りましょう。1通の電子メールだけでできます
56 百日咳とは? Tdapワクチンとは何?
57 アメリカにおけるはしかの現状
58 ワクチンを信頼しますか?
59 予防接種の代替スケジュールについて小児科医が思うこと
60 予防接種をしない家族を受け入れない小児科医もいます
61 多くの親は予防接種の代替スケジュールを使わない
62 予防接種報道の不当な仕打ち:ニュースにおけるワクチンの取り上げ方
63 書類仕事の山:ワクチン接種放棄
64 予防接種記録をきちんと保管すること
65 針が怖い
66 インフルエンザで亡くなる人がいます
67 水痘ワクチンは効きます
68 A型肝炎:ワクチンがあります
69 水ぼうそうパーティーとは
70 「注射はないよ」と言わないで:最新の予防接種スケジュール
71 ヒトパピローマウイルスの危険性
第4部 ワークライフバランスと母親業
72 子育て競争
73 働く母親の苦悩、「いったい私は何をしているのかしら」
74 たったひとつの選択
75 医師、娘、母、そして妻であること――4足のわらじ
76 母として大車輪の水曜日
77 すべての病には愛の物語があります
78 働きながらの完全母乳は至難の業
79 子育ては複合的な課題
80 親業については医学部では教わらなかった
81 スクールバスに乗って過ごす4時間
82 親業の思わぬごほうび
83 悩みながら「すべてを手に入れる」
84 タイガー・マザー
85 「家内」と呼ばれること
86 魔法
87 マリッサ・メイヤーさんへの公開状
88 母の日の贈り物
89 「うまく」やるということ:母としての誕生日
90 ティナ・フェイの年3回のむせび泣き、母の戦い、そして休戦
91 ある瞬間
92 働く母でいることが大好き
93 赤ちゃん象と働く母
94 『タイム』誌の記事とほどほどの子育て
著
ウェンディ・スー・スワンソン(Wendy Sue Swanson)
シアトル小児病院の小児科医、作家、教育者。夫と2人の息子とシアトルに在住。シアトル小児病院デジタル・ヘルスケアセンターでエグゼクティブ・ディレクターを務める。2009年よりシアトル小児病院の協力を得て、ブログ「シアトル・ママ・ドック」(www.seattlemamadoc.com)を開始。ソーシャルメディアを通じて患者と医療提供者との間のかけ橋となり、ヘルスケアの改善に情熱をそそいでいる。アメリカ小児科学会ほか、情報発信やメディアに関するいくつかの病院や組織で重要な役割を担っている。
総監訳
五十嵐隆(いがらし たかし)
1978年東京大学医学部医学科卒業。都立清瀬小児病院、ボストン小児病院などに勤務の後、2000年より東京大学医学部小児科教授。東京大学医学部附属病院副院長、東京大学教育研究評議員を兼務。2012年より国立成育医療研究センター理事長。
東京大学医学博士。東京大学名誉教授。日本小児科学会専門医。日本腎臓学会専門医。元日本学術会議第二部会員、元日本小児科学会会長・理事、元日本腎臓学会理事、元日本小児腎臓病学会理事長。American Academy of Pediatrics名誉会員。
現在、東京大学医師会会長・理事、日本小児保健協会理事、日本保育協会理事、日本こども環境学会副会長・理事、日本小児科学会監事、日本学術会議連携会員を兼務。
監訳
吉田穂波(よしだ ほなみ)
産婦人科医師・医学博士・公衆衛生修士。1998年三重大学医学部卒業後、聖路加国際病院産婦人科で研修医時代を過ごす。2004年名古屋大学大学院にて博士号取得。ドイツ、英国、日本での医療機関勤務などを経て、2008年ハーバード公衆衛生大学院に入学し、3歳、1歳、生後1ヵ月の3人の子を連れて夫と渡米。2年間の留学生活を送る。留学中に第4子を出産。2010年に公衆衛生修士を取得後、同大学院のリサーチ・フェローとなり、日米で少子化研究に従事。2012年より国立保健医療科学院生涯健康研究部主任研究官。国内外で周産期医療の研修や研究、母子保健事業の支援、災害時の母子支援事業構築を手がける。2013年に第5子出産。仕事と育児の両立で多忙を極めるなか、ママドクターとして雑誌の取材やインタビュー、講演などを通じて、子育て世代のサポートに力を尽くす。2017年4月より神奈川県保健福祉局にて地域や自治体における母子支援連携ネットワークの構築に取り組む。著書に『「時間がない」から、なんでもできる!』(サンマーク出版)など多数。