書誌情報
著者・訳者:水谷俊雄 著
版型・ページ数:B5判・上製・396ページ
発行年:2013年11月28日
内容
神経病理学の基本から臨床までを
豊富なカラー図版(約450点)を用いて実践的に解説
社会の高齢化をふまえ、「老化の病理学」を1つの独立章として取り上げる。
高齢者脳疾患の医療現場で得た豊富な臨床データをもとに、長年の蓄積をまとめ上げた、臨床医に役立つ有用なアドバイスが満載。
第1部「神経病理学入門」
神経病理を教養として読めるよう解説。1、2章で神経病変に関わる組織の構成細胞の解説から神経疾患の病理発生機序のアウトラインを、3章で「老化」の病理学を解説し、進行する高齢化社会で重要度を増しつつある「老年期痴呆の三大疾患(アルツハイマー型、レヴィ小体型、血管性)」についても詳述する。一方で100歳を超えても健康な脳で生活を続ける「百寿者」の例も紹介。
第2部「神経病理学各論」
「大脳」「小脳」「脳幹」「脊髄」の4つの部位別に解説(国内外初)。章どうしの関連記述・図表をこまめに示し、多角的な視点から1つの疾患をとらえられる――どこから読み始めても、1つの疾患の全体像が浮かび上がるように工夫。
第3部「ブレインカッティング」
マクロ観察のしかた、カッティングの方法と手順、染色標本用の切り出し方、染色法の選択などについて、図版とともに具体的に説明。
●臨床と病理を密接に連動させた記述(臨床症状の病理学的基盤を明らかにした)。
●ミクロ像、マクロ像をとりまぜた豊富なカラー図版(約450点)。
●詳細な図説・表説。
●社会の高齢化をふまえ、「老化の病理学」を1つの独立章として取り上げ解説(第1部3章)。
●高齢者脳疾患の医療現場(東京都老人総合研究所[現 東京都健康長寿医療センター研究所])で得た豊富な臨床データをもとに、長年の蓄積をまとめ上げた、臨床医に役立つ有用なアドバイスが満載。
●コラム欄(「Notice」)で、関連する過去の研究の過程、最新の疾患情報などを補足。
目次
第1部 神経病理学入門
1章 細胞の変化とその意味
神経細胞
ニューロピルの変化
グリア
2章 組織の変化と疾病
萎縮
血管・循環障害
炎症
脱髄とミエリン
形成異常
変性
老化
物理的損傷
3章 老化の病理学
加齢と老化
センテナリアン
老年期の特徴
加齢に伴う脳の変化
老年期の疾病
老年期痴呆の三大疾患
第2部 神経病理学各論―― 領域別にみた病変と疾患
1章 大 脳
大脳皮質
大脳辺縁系
皮質下核
白質
2章 小 脳
皮質
白質
小脳核
3章 脳 幹
中脳
橋
延髄
4章 脊 髄
解剖学
病理学
白質
後根神経節
第3部 ブレインカッティング
1章 マクロ観察とカッティング
マクロ観察の手順
所見の記載
2章 染色標本用の切り出し
組織の切り出し方
染色の選択